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『彼女たちの売春――社会からの斥力、出会い系の引力』(荻上チキ 扶桑社 2012)

著者:荻上 チキ[おぎうえ・ちき](1981-)  評論家。
備考:タイトルの「売春」には「ワリキリ」というルビが振ってある。
NDC:368.4 人身売買、売買春、公私娼


彼女たちの売春(ワリキリ)|書籍詳細|扶桑社


[追記]2017年に新潮社より文庫化。巻末の解説は小説家の三浦しをんが担当している。
荻上チキ 『彼女たちの売春』 | 新潮社



【目次】
プロローグ 006


1章 社会的な引力・斥力――風俗・ワリキリ・精神疾患 017
出会い喫茶の光景 
*まいの場合 
*チカの場合 
*ミイの場合 
*ミキの場合 
社会的な斥力 
夜職からワリキリへ 


2章 排除の果て、アウトサイドの包摂――虐待・ホスト・ドメスティックバイオレンス 053
彼女たちの居場所 
*ユズの場合 
*ユキの場合 
*ミアの場合 
ただひとつの出口 
アウトサイドの包摂 
*もえの場合 
売春という「自立」手段 
*ミズキの場合 
隣り合わせのリスク 


3章 貧困型売春と格差型売春と――学歴、貧困、ハウジングプア 091
疎外の連鎖、不幸の世襲 
格差型売春 
*ミカの場合 
*リカの場合 
グラデーションの狭間で 
*クミの場合 
*アイの場合 
*ミサの場合 
*マキの場合 
*ミナの場合 
*リナの場合 
未来からの斥力 


4章 母親としての重圧――離婚、中絶、シングルマザー 135
寝かしつけた子どもの隣で 
*リオの場合 
離別した父親の事情
*ユウの場合 
*ナツキの場合 
消極的自己肯定
*リオの決意 


5章 全国ワリキリ事情――車、パチンコ、買春旅行 165
地方に生きる彼女たち 
地域差――価格・ハメ撮り・生 
*マキの場合 
ワリキリ女性たちの移動手段 
*マリンの場合 
*ミカンの場合 
その土地のもつ“磁力”のなかで 


6章 3・11――地震津波原発事故 201
あの日の出来事 
「ワリキリ」のインフラへの打撃 
変わらない質・変わった客層 
「生きづらさ」への追いうち 
原発事故と彼女たち 


7章 ナナとの出会い――日記、メール、妊娠報告 233
第一印象「得意でないタイプ」 
優秀なアシスタントの誕生 
「買う男性」のデータ 
ナナの日記 
ナナの「卒業」、そして 


8章 買う側の論理――喫茶、サイト、利用データ 267
男性ルームにて 
出会い喫茶とはどういう場所か 
出会い喫茶のシステム 
出会い喫茶のレパートリー 
出会い喫茶の経営努力 
出会い系サイトの利用傾向 


9章 出会い喫茶のルーツ――自己決定、自己責任、自由市場 297
大阪「ツーバなんば店」を訪れる 
捨て子、アングラ、ホームレス 
「かわいそうな子に居場所を」 
発案者の“魂” 
「今よりマシ」になるために 


エピローグ [314-322]
「ワリキリ白書」 [323-333]




【関連記事】
・日本の若年層・母子家庭の貧困について。勿論このブログに記事の無い基本文献がまだまだある。

『子どもの貧困――日本の不公平を考える』(阿部彩 岩波新書 2008)


『子どもの貧困 II ――解決策を考える』(阿部彩 岩波新書 2014)


『日本の貧困研究』(橘木俊詔, 浦川邦夫 東京大学出版会 2006)


・性の商品化について。1990年代初頭になされた、おもに社会学者による議論の一例。
『フェミニズムの主張』(江原由美子 編 勁草書房 1992)