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『世界は貧困を食いものにしている』(Hugh Sinclair[著] 大田直子[訳] 朝日新聞出版 2013//2012)

原題:Confessions of a Microfinance Heretic: How Microlending Lost Its Way and Betrayed the Poor (Berrett-Koehler Publishers 2012)
著者:Hugh Sinclair エコノミスト
寄稿:David Korten 経営学博士。
訳者:大田 直子[おおた・なおこ] 翻訳家。
Book Design:遠藤 陽一


home - Confessions of a Microfinance Heretic
朝日新聞出版 最新刊行物:書籍:世界は貧困を食いものにしている


【メモランダム】
・邦題はかなり扇情的だが、中身は落ち着いている(MFの効果を冷静に疑問視している)。


【目次】
序文(デーヴィッド・コーテン) [001-007]
  うますぎる話
  自分をだます能力
  お金の流れを追うと
  グラミンは銀行
はじめに [008-012]
目次 [013-017]
コロフォン [020]


第一章 汝、マイクロファイナンスを批判するなかれ 021
業界の不文律
マイクロファイナンス神話
ユヌスの誤算
興隆と信用失墜の十年


第二章 メキシコでの洗礼 038
旅行、失業、そしてメキシコへ
MFIの大ざっぱなビジネスモデル
ずさんで楽観的な組織運営
貧困軽減の兆し


第三章 モザンビークボブ・ディランと私 056
ディランの知らない惨状
貯金の罠
変革のための一歩
メキシコ人、モザンビークに到着
悲惨な三週間
ビランクロスの立て直しとチョクウェの「破綻」


第四章 モザンビークのもう一つの内戦 090
「マプト問題」とやっかいな泥棒
FCC問題の表面化
対決、そして解雇に
モザンビークでの教訓


第五章 「先進」世界 108
トリプル・ジャンプでの仕事
マイクロファイナンス・ファンドの仕組み
ファンドの行動原理
「本人代理人問題」


第六章 ナイジェリアでは何かがおかしい 127
かの有名なLAPOと出会う
死のロード
無秩序状態の本質を理解する
防衛手段はゼロ
顧客を維持するつもりがない?
涙が出るほど高い利率


第七章 オランダでも何かがおかしい 159
矛盾
ふたたびLAPOとかかわる
チャンスか、試練か
対決、そして解雇に


第八章 法廷で 184
ちっぽけな訴訟とマイクロファイナンス
勝利がもたらした証拠


第九章 オランダ人を怒らせる 197
格付け機関の信頼性
LAPOの金利が公開情報に
真実を広める


第十章 モンゴルからの内部告発 217
模範的な顧客
マイクロレートの格付け撤回
史上最大級の格下げ
カルヴァートへの苦情
喜ばしい変化


第十一章 『ニューヨーク・タイムズ』に出る 241
透明性の勝利 
P2Pの落とし穴
キーヴァのきわめて不透明な部分
違和感
投資界全体の組織的行為
苦情の申し立て
磨き上げられたうわべの正体


第十二章 破綻、自殺、ムハマド・ユヌス 278
ニカラグアの「ノー・パゴ」危機
誰のせいだったのか?
自殺はインドの日常?
創始者シンドローム
何かがおかしい


第十三章 善人、悪人、貧乏人 307
「規制のない借金」という宗教
バラバラな動機
実践的なアドバイス
マイクロファイナンス新時代


付録 マイクロファイナンス経済学入門 340
  理論の欠陥
  無視される「失職」の事実
  市場から絞り出される「利子」
  効果はいまだ実証的されず


原注 [354-364]




【関連記事】
マイクロファイナンス――貧困と闘う「驚異の金融」』(菅正広 中公新書 2009)
https://contents-memo.hatenablog.com/entry/20130313/1363100400




【メモランダム2】
日本語で読めるマイクロファイナンス本を追記。