著者:磯部 潮[いそべ・うしお](1960-) 臨床心理士。医学博士。専門は身体表現性障害、思春期青年期の精神病理、境界性人格障害の精神病理など。
NDC:493.9375 小児科学 >> 内科的疾患 >> 神経系 >> 自閉症

発達障害かもしれない 見た目は普通の、ちょっと変わった子 (光文社新書)
- 作者: 磯部潮
- 出版社: 光文社
- 発売日: 2005/04/15
- メディア: 新書
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【目次】
目次 [003-008]
プロローグ 009
理解されにくい発達障害
悲惨な事件
ユニークかつ興味深い視点
第一章 軽度発達障害とはなにか 019
自閉症から派生した軽度発達障害
健診でも見落とされがち
五感の過敏性と状況への認知の歪み
◆五感の過敏性と選択的注意
◆状況への認知の歪み
私たちの視点は普遍的なものか
原初的な人間の形
第二章 自閉症、高機能自閉症の基礎知識 037
心を閉ざしているわけではない自閉症――「三つ組」の障害
自閉症の発見
自閉症の診断基準
◆自閉症の診断基準を「部分的に」満たす子ども
◆「高機能自閉症」という病名は存在しない
高機能自閉症とアスペルガー症候群の厳密な区別は困難
一〇〇〇人あたり二人から六人
第三章 アスペルガー症候群の基礎知識 057
自閉症ではないけど、三領域に障害を持つ子ども
二通りの名称
広汎性発達障害と自閉症スペクトラムの違い
一〇〇人に一人が自閉症スペクトラム
第四章 高機能自閉症、アスペルガー症候群の症状 071
見えるものが違う?
頭の中は映像の洪水
見えないものは理解できない
ソーシャルスキルの欠如
◆ソーシャルスキルとは
「三つ組」の障害
①社会性の障害――四つのタイプ
②コミュニケーションの障害――四つのタイプ
③想像力の障害
◆強いこだわり
高機能群の五感の過敏性
苦手なこと
得意なこと
サヴァン症候群
原因
心の理論
自閉症スペクトラムは増加しているのか
◆なぜ男子に多いのか
第五章 LD、ADHDと軽度発達障害 113
高機能群とLD、ADHDの重複
二つあるLD
ディスクレシア(難読症、失語症)
ADHDとは
ADDとMBD
LD、ADHDの患者数――六・三%
LDと知的障害の違い
LD、ADHDの原因は何か
LDと自閉症スペクトラムの違い
ADHDと自閉症スペクトラムの違い
LDの心の世界
ADHDの心の世界
LDの治療――個別指導
ADHDの治療――環境調整と薬物療法
第六章 軽度発達障害の実際のケース 145
[作業所でパンを焼く高機能自閉症のA君(一九歳、男性)] 146
経過
A君自身の体験談
◆ウインナーソーセージとくまのプーさんのトレーナーが好きだった
◆成績も悪くはなかったと自分でも思う
母親が見たA君の様子
◆腹立たしい思い
◆普通の学校は懲り懲り
[サッカーが大好きなアスペルガー症候群のB君(一六歳、男性)] 157
経過
B君自身の体験談
◆自分は機械でできたロボット
◆初めて
デートできてうれしかった
母親が見たB君の様子
◆なんておかしなことを言う子なんだろう
◆性格のせいでも、育て方のせいでもない
[割り算ができないLD(算数障害)のC君(九歳、男子)] 167
クラスの中心的な存在も、不登校に
[典型的なADHDのD君(八歳、男子)] 170
投薬のタイミングの重要性
第七章 軽度発達障害を治す 175
いかにして関係性を築くか
◆「無理強い」は禁物
◆愛情を注げば、愛着が持てるようになる
お互いの意思を伝えるには
◆TPOのパターンを増やす
◆TEACCHプログラム
執着行為への対応
◆強迫性障害の強迫観念、強迫行為とは異なる
◆止めさせることに意味があるこだわり
薬の有効性
行動療法の有効性
会話を円滑に行うには
時間と空間を理解するためには
親はどう対応すべきか
◆外出をためらわない
◆兄弟への対応
いつ病名を伝えるか
早期の療育の有効性――知的能力の高さと安定就労は一致しない
いじめと被害妄想――早期療育の効果を損なうもの
友人関係と恋愛関係
就職と結婚
非行と犯罪
エピローグ 217
参考文献 [221-222]