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『文化人類学入門 増補改訂版』(祖父江孝男 中公新書 1990//1979)

著者:祖父江 孝男

文化人類学入門 (中公新書 (560))

文化人類学入門 (中公新書 (560))

【目次】
まえがき(一九七九年一一月 祖父江孝男) [i-iii]
改訂にあたって(一九八九年一二月)[iv-vi]
目次 [v-ix]


第一章 文化人類学の世界 002
 文化人類学とはどんな学問か?
 アメリカにおける区分法
 英国における区分法
 ドイツ、オーストラリアの区分法
 日本における区分法
 民俗学民族学
 この分野の歴史と変遷
 フィールド・ワークとマリノフスキ
 日本における研究の歴史
 無文字文化と文明――ひろがる研究の範囲
 文化人類学の諸分野
 人種と民族――人類学の基本概念


第二章 人間は文化をもつ 025
 人間の特色は言語をもつこと
 動物の鳴き声を分析すれば
 人間の言語の特色
 言語の役割 その一 ――コミュニケーション
 言語の役割 その二 ――記憶と複雑な思考と人間だけがもつ文化


第三章 文化の深化・文化の伝播 043
 一九世紀に始まった文化進化論
 モルガンの社会進化論
 進化論にかわって登場した伝播論
 民話・神話にみられる文化伝播の例
 イースター島の謎
 先史モンゴロイドの拡散
 ふたたび進化主義を考える


第四章 経済の技術・生活の技術 062
 狩猟と採集から始まる人間の生活
 狩猟の規模によって異なる生活の形態
 狩猟採集の社会――発展は抑えられる
 農耕の起源――根栽農耕と穀物農耕
 穀物農耕ではじめて安定した人間の社会
 日本の場合はどうだったのか?
 ナラ林文化
 牧畜民の世界
 クラ
 生活の技術を考える――衣服の場合
 衣服の起源は羞恥心か?
 装飾・性と身分の強調
 非合理性のからんだ衣服の起源


第五章 言語――その構造分析 086
 音声の知覚で分かれる日本のなかの三地帯
 音声と音素
 音声学と音素分析
 形態素という概念
 エティックの立場とエミックの立場
 言語の系統――比較言語学の分野
 日本語の系統
 サビア・ウォーツの仮説
 非言語的コミュニケーション


第六章 婚姻・家族・親族 115
 原子乱婚制度と原始共産制
 モルガンの方法における誤り
 一夫一婦制と一夫多妻制
 一夫多妻制家族
 婚姻後どこに住むかの分類
 定位家族と生殖家族
 父系制・母系制その他の出自
 母系制における人間関係
 リネージと氏族
 日本の同族
 イトコ婚とレヴィ=ストロース
 日本のイトコ婚
 レヴィレート婚とソロレート婚
 冗談関係と忌避
 冥婚・幽霊婚・位牌婚


第七章 超自然の世界――宗教と儀礼 149
 宗教の形態
 アニミズムとアニマティズム
 宗教と呪術
 呪術の種類
 妖術
 ナヴォホ族の妖精
 日本にある妖術――憑きもの信仰
 シャーマニズムの世界
 日本のシャーマニズム
 シャーマンと両性具有


第八章 文化・心理・民族性 169
 無文字民族の心理学
 ケンブリッジ大学調査隊トレス海峡
 ベネディクトの文化類型論
 パターンからエトスへ
 ミードの諸研究
 「文化とパーソナリティ論」の誕生
 四〇年代の研究におけるフロイドの影響
 『菊と刀』にもみられるフロイド学説
 民族性を形成する要因
 心理テストの使用
 文化と精神異常


第九章 文化の変化がもたらすもの 194
 アカルチュレーション
 文化変容のさまざまな型
 北米インディアンに対する統治政策
 相対主義と絶対主義
 文化変容をどう評価するか?
 日本における文化変容の諸事実
 ゴースト・ダンス
 カーゴ・カルト


第十章 残された諸問題 215
 現在関心を集めている諸領域
 神話の構造分析
 象徴人類学
 認識人類学
 都市人類学
 医療人類学
 映像人類学
 フィールドワークについて
 調査者はどこまで客観的にたりうるか?
 調査される側の論理
 研究の倫理
 文化人類学の目的と役割


付録・文化人類学を学びたい方のために 238


参考文献 [271-279]
索引 [280-289]