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『記号論への招待』(池上嘉彦 岩波新書 1984)

著者:池上 嘉彦[いけがみ・よしひこ](1934-) 認知意味論,文化記号論詩学


記号論への招待 - 岩波書店


【目次】
目次 [i-v]


I ことば再発見――言語から記号へ――
  記号とは、符号とは?
  「言語創造」
  命名という行為
  ことばの牢獄
  「記号を使う動物」
  ことばについての新しい認識
  言語は単なる手段か
  文化の象徴としての言語――新しい言語観(1)
  捉え方の論理
  捉え方の方向づけ
  美的機能への注目――新しい言語観(2)
   「かっぱらっぱかっぱらった」
  はま+くり=はまぐり
  文化のモデルとしての言語―新しい言語観(3)
  時間は語る、空間も話す
  振舞い方の背後にある「しきたり」
  絵画・映画・物語
  ファンタジー・神話・夢
  婚姻・都市・建築
  意味作用―表現―伝達
  意味作用の二つの極
  「言語は精神、精神は言語」


II 伝えるコミュニケーションと読みとるコミュニケーション――伝達をめぐって―― 
  コミュニケーション
  伝達の仕組み
  「理想的」な伝達
  「コード」の役割
  「機械的」な伝達と「人間的」な伝達
  「統辞論」、「意味論」、「実用論」
  「コード」と「コンテクスト」
  「解読」と「解釈」
  「発信者」中心と「受信者」中心
  ナンセンス詩の場合
  「占い」の場合
  コミュニケーションのもう一つの型
  「記号現象」と「推論」
  「推論」と「コード」
  「ことわざ」の場合
  「迷信」の場合
  探偵や医者の推論
  「仮説的推論」
  「仮説的推論」と人間的なコミュニケーション
  「意味」の意味


III 創る意味と創られる意味――意味作用をめぐって―― 
1 記号と意味作用 
  「伝達」と「意味作用」
  「記号」と「記号機能」
  「記号表現」と「記号内容」
  「記号表現」と「記号内容」の非対称性
  記号における「同じ」と「異なる」
  「分節」と「差異」作用
  「分節」と「動機づけ」
  「イーミック」と「エティック」
  「不変項」と「可変項」
  「記号表現」
  「二重分節」
  「記号内容」――「意味」か「指示物」か
  「連続性」の保証と「一般化」の可能性
  新しい経験を処理する枠
  「意味」と「指示物」のダイナミックス
  「有契性」と「無契性」
  「イェン」、「インデックス」、「シンボル」

2 分節と意味作用 109
  「分節」と「コード」
  コードと意味作用
  「示差的特徴」
  「対立」と「中和」
  「有徴」と「無徴」
  「表示義」と「共示義」

3 記号と統辞 123
  コードにおける「意味論」的な規定と「統辞論」的な規定
  統辞の「外界」への依存度
  言語の場合
  メッセージ の処理手段としての統辞
  「基底部規則」と「変形規則」
  分節と統辞規則
  統辞規則と創造性
  幼児の言語習得と統辞
  統辞の様式――「線条性」
  空間的配置による統辞
  なぜ「線条性」か
  統辞的特徴と意味特徴の絡み合い
  「範列的」と「統辞的」
  統辞クラスの意味的基盤
  意味的選択制限
  統辞的範疇としての「品詞」と意味特徴
  創造の可能性
  「イディオム」現象

4 「テクスト」と〈話す主体〉 160
  「統辞的単位」と「テクスト」
  「言語」の場合
  「テクスト統辞」のためのコード
  ミク口的な整合性
  マクロ的な整合性
  テクストと〈話す主体〉としての人間
  動物の環境世界
  コードの拘束力
  〈主体〉によるテクストの補完
  「フレーム」と「スキーマ
  「テクスト」の所在
  「テクスト」と「コン テクスト」の中和
  〈主体〉の意志と意図
  コードとしてのテクストの「ジャンル」


IV 記号論の拡がり――文化の解読のために 
1 記号の「美的機能」から芸術記号論詩学ヘ 193
  「構造」と「機能」
  「実用的機能」と「美的機能」
  いかに伝えるか
  「美的機能」と創造性
  「コード」からの逸脱
  「コード」と「メッセージ」の緊張関係
  「異化」と「必然性」
  「美的メッセージ」と「有契性」
  意味作用の豊かさ
  「美的メッセージ」における反復
  統辞 レベルでの非等価性とイディオム化
  意味生成の場としての「美的メッセージ」

2 文化記号論へ向けて 216
  なぜ言語なのか
  言語の営みと文化の営み
  「記号」としての文化的対象
  モールス信号から身振りまで
  礼儀作法と衣服の場合
  「道具」は記号か
  「記号内容」としての「文化的価値」
  「物言う記号」と「物言わぬ記号」
  言語と文化の相同性
  「民話」の場合
  「迷信」と「遊び」
  日本語と日本文化
  「対立」と意味作用
  「無徴」から「有徴」へ
  「両義性」
  「対立する空間」としての世界モデル
  「中心」と「周縁」
  文化的な仕組みとしての「祭り」
  批判の学としての記号論