原題:Embracing Defeat: Japan in the Wake of World War II (First Edition 1999, New Edition 2000)
著者:John W. Dower (1938-) 歴史学
訳者:三浦 陽一(1955-)[みうら・よういち] 日本現代史。
訳者:高杉 忠明(1952-)[たかすぎ・ただあき] 国際関係論。
訳者:田代 泰子(1944-)[たしろ・やすこ] 翻訳家。
増補版 敗北を抱きしめて (上) - 岩波書店
増補版 敗北を抱きしめて (下) - 岩波書店
【目次】
献辞 [v]
増補版への序文(二〇〇三年十一月十九日) [vii-ix]
日本の読者へ(二〇〇一年二月一日) [xi-xviii]
凡例 [xix-xx]
謝辞 [xxi-xxiv]
目次 [xxv-xxix]
地図・日本帝国の拡大と崩壊 [xxx-xxxi]
上巻 写真・図版出典一覧 [xxxii]
序 001
第一部 勝者と敗者 015
第一章 破壊された人生 019
美化された降伏
無条件降伏
数字で見る敗戦
帰国だ……たぶん
難民
軽蔑された旧軍人たち
汚名を着せられた犠牲者たち
第二章 天降る贈り物 061
「上からの革命」
非軍事化と民主化
強制された改革
第二部 絶望を超えて 089
第三章 虚脱――疲労と絶望 091
飢餓とタケノコ生活
堪え難きを堪え
絶望の社会学
子供の遊び
インフレと経済破壊
第四章 敗北の文化 135
征服者への接待
「バタフライ」、「オンリー」、反抗する女たち
闇市の商売気質〔かたぎ〕
カストリ文化/デカダンスと正統性
「結婚生活」
第五章 言葉の架け橋 197
敗北を嘲笑する
明るさ、リンゴ、英語
昔なじみの「新しさ」
出版ラッシュ
ベストセラーと死後の英雄
女性ヒーローと犠牲者
第三部 さまざまな革命 243
第六章 新植民地主義的革命 245
植民地総督としての勝者たち
「猿人間」の評価を改める
専門家と従順な家畜
第七章 革命を抱きしめる 283
最高司令官に身をよせて
知識人と悔恨共同体
草の根の参加
改革を制度化する
日常言語を民主化する
第八章 革命を実現する 327
愛される共産主義者と急進化する労働者
「赤旗の海」
下からの革命を巻き戻す
上巻注 [357-379]
【下巻目次】
凡例 [v-vi]
目次 [vii-xi]
下巻 写真・図版出典一覧 [xii]
第四部 さまざまな民主主義 001
第九章 くさびを打ち込む――天皇制民主主義(一) 003
心理戦と「天子」
君主を禊〔みそぎ〕する
書簡、写真、覚書
第一〇章 天から途中まで降りてくる――天皇制民主主義(二) 039
傍観者となる
人間になる
ハサミで煙を切る
第一一章 責任を回避する――天皇制民主主義(三) 063
退位に直面する
巡幸、そして「現人〔あらひと〕」
ある男の砕かれた神
第一二章 GHQが新しい国民憲章を起草する――憲法的民主主義(一) 099
両性具有の生き物の性別変更
明治男の難題
新しい国家憲章への民衆のイニシアティヴ
SCAPが引き継ぐ
GHQの「憲法制定会議」
理想主義と文化帝国主義についての考察
第一三章 アメリカの草案を日本化する――憲法的民主主義(二) 135
保守派の最後のチャンス
翻訳マラソン
憲法草案を発表する
水は流れ、川は残る
民主主義を「日本化」する
戦争を放棄する……多分
既成事実に対応する
第一四章 新たなタブーを取り締まる――検閲民主主義 175
幽霊官僚機構
容認されない表現
勝者を浄める
映画を検閲する
政治的左翼を抑える
第五部 さまざまな罪 229
第一五章 勝者の裁き、敗者の裁き 231
厳しい裁き
ショーケース裁判――東京戦争犯罪法廷
東京とニュルンベルク
勝者の裁きとその批判
人種、力あるもの、力ないもの
敗者の裁き――名指し
第一六章 負けたとき、死者になんと言えばいいのか? 287
英霊のための鎮魂曲
非合理性、科学、そして「敗戦の責任」
懺悔としての仏教とナショナリズムとしての懺悔
残虐行為への反応
犯罪者を忘れず、その罪を忘れる
第六部 さまざまな再建 337
第一七章 成長を設計する 339
「オー、ミステーク!」
見える手(そして、見えない手)
最先端経済を計画する
予期せぬ展開と天佑紳助
エピローグ 遺産・幻影・希望 369
下巻注 [399-450]
増補版への訳者あとがき(二〇〇三年十二月 訳者を代表して 三浦陽一) [451-452]
訳者あとがき(二〇〇一年五月 訳者を代表して 三浦陽一) [453-455]
索引 [1-9]