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『移住者と難民のメンタルヘルス――移動する人の文化精神医学』(Dinesh Bhugra, Susham Gupta[編] 野田文隆[監訳] 李創鎬,大塚公一郎,鵜川晃[訳] 明石書店 2017//2010)

原題:Migration and Mental Health (Cambridge University Press)
編者:Dinesh Bhugra(1952-) ロンドンキングスカレッジ精神医学研究所 公共医療・人口調査部 精神保健・文化的多樣性名誉教授
編者:Susham Gupta 東ロンドン NHS基金 精神科専門医
著者:Mohamed Agoub Ibnルシッド大学精神科センター 精神科 精神科教授
著者:Morton Beiser ライアソン大学 心理学部 特別教授 (Professor of Distinction)
著者:Dinesh Bhugra ロンドンキングスカレッジ精神医学研究所 精神保健・文化多様性名誉教授
著者:Kamaldeep Bhui バーツ・ロンドン医科歯科学部 ウォルフソン予防医学研究所 文化精神医学 疫学教授
著者:Tamsin Black マイルエンド病院 精神療法部 専門臨床心理士
著者:Miguel Casas ヴァルデプロン大学病院 精神科 主任教授
著者:Prabha S. Chandra 国立精神保健 神経科学研究所 精神科教授
著者:鄭 泰安[Andrew T. A. Cheng] 台北;アカデミア シニカ 生物医学研究所 特別研究員教授
著者:Francisco Collazos ヴァルデブロン大学病院 精神科 多文化間精神医学プログラム 精神科医コーディネーター
著者:Tom K. J. Craig ロンドンキングスカレッジ精神医学研究所 社会精神医学教授
著者:Nisha Dogra グリーンウッド研究所 児童・思春期精神科 上級講師・名誉専門医
著者:Alexander Friedmann ウィーン大学精神科クリニック 助教授、医師
著者:Susham Gupta 東ロンドン NHS 基金 積極的アウトリーチチームーシティ・ハックニー 精神科専門医
著者:Jannat el Harrak ヴァルデブロン大学病院 精神科 多文化間精神医学プログラム 文化間調停者
著者:David Holzer ウィーン大学精神科クリニック 医師
著者:Karen Iley マンチェスター大学 看護学部 看護学講師
著者:David Ingleby ユトレヒト大学 学際的社会科学学部 多文化心理学教授
著者:Peter B. Jones ケンブリッジ大学 精神科 脳・心理科学ハーシェルスミスビルディング 精神科教授
著者:Gurvinder Kalra ムンバイ;LTMGH & LTMM 大学 精神科 助教
著者:Khalid Karim グリーンウッド研究所 児童思春期精神科 上級講師名誉専門医
著者:James B. Kirkbride ケンブリッジ大学精神科 脳・心理科学ハーシェルスミスビルディング ヘンリー卿特研究フェロー
著者:劉 宜釗[I-chao Liu] 台北郡;輔仁大學、 天主教耕莘病院医学部 精神科助教
著者:Carol Maggi アスンシオンアスンシオン国立大学 医学部 精神科助教
著者:Maria del Mar Ramos バルセロナ;ヴァルデプロン大学病院 精神科 精神科医
著者:Driss Moussaoui カサブランカ;Ibn ルシッド大学精神科センター 精神科主任教授
著者:Priyadarshini Natarajan 南ロンドン・モーズレイ NHS基金 CT3 研修生
著者:James Nazroo マンチェスター大学 社会科学学部 社会学教授
著者:呉 文建[Roger Man Kin Ng] 九龍病院 精神科 精神科専門医
著者:Norman Poole 聖バーソロミュー病院 精神科 リエゾン科補充専門医
著者:Adil Qureshi ヴァルデブロン大学病院精神科 多文化間精神医学プログラム コーディネーター 心理療法臨床心理士
著者:Hilda-Wara Revollo ヴァルデブロン大学病院 精神科 多文化間精神医学プログラム 博士前課程インターン臨床心理士
著者:Pablo Ronzoni ライセスター大学 精神科臨床研究員
著者:Pedro Ruiz マイアミ大学 ミラー医学部 精神医学 行動科学科 教授、副学長
著者:Ajit Shah 中央ランカシャー大学 地域人権包摂国際学部 加齢・民族性 メンタルヘルス教授
著者:Laura Simich トロント大学 精神医学・人類学部助教
著者:Daya Somasundaram オーストラリア、 グレンサイド、 SA 精神科教授
著者:Thomas Stompe ウィーン大学 精神科クリニック 教授、医師
著者:Rachel Tribe 東ロンドン大学 心理学部教授
著者:Stephen Turner ロンドンキングスカレッジ精神医学研究所 精神科臨床研究員
著者:Wojteck Wojcik ロンドンキングスカレッジ精神医学研究所心理医学部 臨床研究員
著者:Cristina Visiers ヴァルデブロン大学病院 精神科 多文化間精神医学プログラム 文化仲介トレーナー
著者:Anna Yusim ニューヨーク大学医学部 精神科上級レジデント
監訳:野田 文隆[のだ・ふみたか](1948-) 多文化間精神医学。  翻訳担章:第1~4章
訳者:李 創鎬[り・ちゃんほ] 医学。 翻訳担章:第9~17、 22章
訳者:大塚 公一郎[おおつか・こういちろう] 多文化間精神医学,精神病理学。 翻訳担章:第5~8章
訳者:鵜川 晃[うかわ・こう] 多文化間精神医学。翻訳担章:第 18~21、 23~26章
翻訳協力:石川 ミカ[いしかわ・みか] 翻訳(障害福祉リハビリテーション分野の翻訳)。
装画:Paul Klee, freundliches Spiel 1933. Scharf-Gerstenberg Collection Berlin-Surreal Worlds
NDLC:SC361 科学技術 >> 医学 >> 精神神経科
NDC:493.7 医学 >> 内科学 >> 神経科学・精神医学
NDC:334.4 


移住者と難民のメンタルヘルス - 株式会社 明石書店


※2ページ以上を占める図表は、この目次に加えている。


【目次】
Colophon [002]
献辞 [003]
日本語版への序 [005-007]
巻頭言 [008-010]
序文 [011-012]
目次 [013-017]


第1章 序論:現状[ディネッシュ・ブグラ/スシャム・グプタ] 019
  はじめに
  定義
  移住の影響とメンタルヘルスに影響を与える要因
    ストレス――生物学的
  文化的死別
  移住と精神障害
  関連要因:社会的・経済的格差の役割
  人種的に不利な立場
  うつ病、不安障害およびその他の頻度の高い精神障害
  移住と環境
  移住と特別な集団
    移住と子どものメンタルヘルスに対する影響
    高齢者
    レズビアン、ゲイ、両性愛者およびトランスジェンダーLGBT)の人々
    女性と家族
  難民のニーズ
  移住者と少数派コミュニティに対するメンタルヘルスサービスの提供における問題
  通訳者を使用した移住者との取り組みにおけるグッドプラクティス
  多文化対応能力と援助探索
  代替医学および代替アプローチ
  参考文献 039


  第1部 疫学と格差

第2章 移住と精神疾患の疫学的側面[ジェームズ・B・カークブライド/ピーター・B・ジョーンズ] 044
  編者による本章の紹介
  はじめに
第1節 精神病性障害
  はじめに
    さまざまな移住者集団において見られる精神病の高い率
    発症率の精密化――方法論の進歩
    移住者集団とその子孫のリスクに対する理解を深める
    [表2.1] [54-58]
  主な仮説
    精神病が移住の素因(H1)
    移住者の出身国における発症率の高さ(H2)
    高い発症率は社会人口学的格差が原因(H3)
    移住者に対する精神病性障害の誤診(H4)
    移住過程または移住後の要因(H5)
    ライフコースにおけるさまざまな要因と神経発達(H6)
    薬物乱用(H7)
    心理学的仮説(H8)
    遺伝的素因(H9)
    遺伝子と環境の相互作用と後成的プロセス(H10)
  ケアを受けるまでの経路
第2節 頻度の高い精神障害うつ病と不安障害)と心的外傷後ストレス障害PTSD
第3節 自殺と自殺関連行動
第4節 政策提言
  参考文献 074


第3章 移住と精神疾患:ある疫学的見解[劉宜釗/鄭泰安] 084
  編者による本章の紹介
  はじめに
  方法論的問題
    研究デザイン
    時期とアセスメント
  移住と精神病性障害
  強制移住:難民と難民認定申請者
  一般の移住者に関する研究
  帰還移住者:何を学んだのか?
  国内移住:選択的移住?
  移住と自殺
  移住者によるメンタルヘルスサービスの利用
  今後の研究のための提言
  おわりに
  参考文献 096


第4章 グローバリゼーション:国内の境界および国外との境界[ディネッシュ・ブグラ/スシャム・グプタ] 101
  編者による本章の紹介
  はじめに
  移住の理由
  精神障害に対する認識の変化
  社会学的理論
  文化変容:定義
  文化的アイデンティティ
  精神障害の有障害率
  おわりに
  参考文献 117 


第5章 移住前、人格および誘発因子[トーマス・ストンプ/デイビッド・ホルザー/アレキサンダーフリードマン/ディネッシュ・ブグラ] 119
  編者による本章の紹介
  はじめに
  背景
    文化的因子
    社会的因子
    経済的因子
    教育
    人格
    自己選択または放浪仮説
  おわりに
  参考文献 132


第6章 民族性、移住とメンタルヘルス:社会的および経済的格差の役割[ジェームズ・ナズルー/カレン・イリー] 135
  編者による本章の紹介
  はじめに
  民族性/人種と精神疾患:重要な調査結果の要約
  精神病疾患のリスクにおける民族格差の説明
    移住
    遺伝的差異
    文化
    社会的・経済的格差と人種差別の影響
  精神病疾患のリスクにおける格差を明らかにするための治療データの使用
  メンタルヘルスサービス
  結びのコメント
  参考文献 157


第7章 移住者のメンタルヘルスにおける危険因子と防御因子[ドリス・ムサウイ/モハメッド・アグーブ] 164
  編者による本章の紹介
  はじめに
  移住者の精神障害
  移住者の危険因子
    移住前段階の危険因子
    移住中段階の危険因子
    移住後段階の危険因子
  移住者の防御因子
    移住前段階の防御因子
    移住中段階の防御因子
    移住後段階の防御因子
  おわりに
  参考文献 174


第8章 精神病、移住と少数民族集団という地位:格差、拒絶および差別に関する話[トム・K・J・クレイグ] 177
  編者による本章の紹介
  はじめに
  最近の知見
  都市の特性(Urbanicity)
  限られたアクセス
  小児期の因子
  相互作用のメカニズム
  参考文献 189


  第2部 移住の影響

第9章 移住および精神病の精神病理に対するその影響[トーマス・ストンプ/デイヴッド・ホルザー] 194
  編者による本章の紹介
  統合失調症と移住
  移住者における統合失調症の現象
    精神病性症状に関する国際研究
    オーストラリアにおける移住とメンタルヘルスの調査
    統合失調症を患う地元民と移住者の比較
      統合失調症のサブタイプ
    [表9.1~表9.4] [200-203]
      妄想の内容
      幻覚
      一級症状
  おわりに
  参考文献 205


第10章 アイデンティティ、慣用表現と格差:南アジア系女性に対する精神療法[カマルディープ・ブイ/タムシン・ブラック] 208
  編者による本章の紹介
  はじめに
  南アジア系女性とメンタルヘルスに関する文献
    症例研究1
    症例研究2
  自己
  苦悩の慣用表現とジェンダー
  身体化症状のマネジメント:専門家による、認知行動療法的アプローチ
    症例研究
  おわりに
  需要なポイント
  参考文献 221


第11章 文化的死別、カルチャーショックおよび文化的対立:適応と反応[ディネッシュ・ブグラ/ヴォイテック・ヴォイチック/スシャム・グプタ] 224
  編者による本章の紹介
  はじめに
  文化的死別
    喪失体験
    悲嘆とその段階
    喪失と喪に関する精神分析理論
    認知モデル
  カルチャーショック
  文化的対立
  文化変容/同化/疎外
  文化的適合性
  おわりに
  参考文献 236


第12章 集団的トラウマ[ダヤ・ソマスンダラム] 239
  編者による本章の紹介
  はじめに
  原因
  結果
  介入
  参考文献 251


第13章 移住者のメンタルヘルスに対する文化変容ストレスの影響[ペドロ・ルイズ/I・キャロル・マギー/アナ・ユシム] 254
  編者による本
  文化変容ストレスに対する理解
  文化変容と自殺
  文化変容と薬物使用/乱用
  臨床的意義
  おわりに
  参考文献 267


  第3部 特別な集団

第14章 高齢者の移住とメンタルヘルス[アジット・シャー] 272
  編者による本章の紹介
  はじめに
  人口学的変化
  疫学
    精神障害
    自殺
  問題の規模
  ケアを受けるまでの経路
    この格差の理由として考えられること
    患者および家族に関する要因
    一般診療に関する要因
    二次医療に関する要因
    憂慮すべき状況が変革する可能性
    「カウント・ミー・イン(Count Me In)」調査
  政策状況
  サービスへのアクセスの促進:今後の方法
    サービスの提供とアクセスを促進する要因の特定
    サービスの開発
    人材育成
    アセスメントとコミュニケーションの方法
    スクリーニングと診断の手法の開発
    調査研究
    一般の人々に対する啓発キャンペーン
  おわりに
  参考文献 298


第15章 子どものメンタルヘルスへの移住の影響[ニシャ・ドグラ/カリッド・カリム/パブロ・ロンゾニ] 307
  編者による本章の紹介
  はじめに
  子どもの移住に関する定義
  子どものメンタルヘルスについて考察する際に検討すべき関連要因
  メンタルヘルスの概念化
  移住体験は、ある文脈から別の文脈へと一般化することができるか?
  移住のプロセス
  家族に対する移住の影響
  家族から引き離された子どもの生活に対する移住の影響
  研究結果の概観
  移住者集団と非移住者集団で違いはない
  移住者集団に多い問題
  移住者集団において少ないメンタルヘルスの問題
  子どもが直面する問題と関連しやすい、新たな移住後環境への定着に影響を与える要因
  居住権
  定着
  社会経済的不利
  差別と偏見への対処
  悪化要因
  親の懸念
  子どもが体験する問題
  今後の方向性
  参考文献 324


第16章 女性の移住に関連したメンタルヘルスの問題[プラバ・S・チャンドラ] 326
  編者による本章の紹介
  移住の女性化
  女性移住者のメンタルヘルスの決定因子
  アジアにおける家事労働者のメンタルヘルス
    搾取
    強制的な文化的孤立
    文化的アイデンティティの弱体化
    期待に対する失望
  外国人家事労働者(FDWs)のメンタルヘルス悪化の決定因子
  文化的疎外とメンタルヘルス――英国における南アジア系女性のメンタルヘルス
  移住してきた母親の産後うつ病と援助探索を阻む障壁
  医療提供者と女性移住者
    アセスメントと理解
    女性のための介入と予防サービス
  おわりに
  参考文献 339


第17章 移住とLGBT集団[ディネッシュ・ブグラ/スシャム・グプタ/グルヴィンダー・カルラ/スティーブン・ターナー] 343
  編者による本章の紹介
  はじめに
    対象範囲
    特別な問題
    個人的態度
    カミングアウト
    カミングアウトの段階
    ホモファビア
    新たな社会の態度
  参考文献 356


  第4部 マネジメント、サービスおよび研修

第18章 移住者と少数民族のニーズに合わせたメンタルヘルスサービスの改善[デイビッド・イングルビー] 360
  編者による本章の紹介
  はじめに
  「適切な」サービスとは何を意味するのか?
  なぜメンタルヘルスケアには連携が重要なのだろうか?
  移住者と少数民族のニーズに合わせたメンタルヘルスサービスの改善には何が含まれるのか?
    サービスの利用しやすさ
      援助探索行動
      アクセスを阻む言語の障壁
      「文化の仲介者」の役割
      健康リテラシー:健康に関する知識とそれを活用する力
      サービス提供者の視点
    サービスの質
      診断
      さまざまな集団を対象とした治療の適切性
      多文化対応能力
  おわりに
  参考文献 381


第19章 多文化間の仲介:エルメスの再生――メッセンジャーが発言権を得るとき[アディル・クレシ/ヒルダ ワラ・レヴォロ/フランシスコ・コラゾス/ジャネット・エル・ハラック/クリスティナ・ヴィジエア/マリア・デル・マル・ラモス/ミゲル・カサス] 384
  編者による本章の紹介
  はじめに
  多文化コミュニケーションの困難
  メンタルヘルスにおける多文化間の仲介
  治療的関係と多文化間仲介者の役割
    共同診断者としての役割
    文脈主義的理論とシステム理論
    多文化間仲介者の役割:郵便配達員ではなく、補佐的な共同治療者
  転移と逆転移
  メンタルヘルスの治療と文化的差異
  多文化間仲介者との協力
  多文化間仲介の専門化:研修、信頼および福祉
  おわりに
  参考文献 


第20章 移住者とメンタルヘルス:文化と言語の違いを超えた取り組み[レイチェル・トライブ] 410
  編者による本章の紹介
  はじめに
  定義:難民と難民認定申請者
    人道的配慮に基づいた保護(2003年4月以降承認)
    国内避難民
  無国籍者
  言語と文化の違いを超えた取り組み
  通訳者との活動に関連したジレンマ
  通訳者との協力の利点
  研修の必要性
  通訳モデル
  母国語と感情の関係
  通訳者と協力する際の良好な実践への助言
  確認事項・参考文献 426


第21章 移住者コミュニティに対する精神療法[スティーブン・ターナー/ディネッシュ・ブグラ] 431
  編者による本章の紹介
  はじめに
  非西欧文化における精神療法
    認知行動療法
    集団精神療法
  個人療法
  文化の違いを超えた夫婦療法
  特有な問題
    ゲイとレズビアンの移住者
    難民と難民認定申請者
  おわりに
  参考文献 448


第22章 民族精神薬理学[ノーマン・プール] 450
  編者による本章の紹介
  はじめに
  薬物動態と民族性
    抗精神病薬の薬物動態
    抗不うつ薬の薬物動態
    抗不安薬気分安定剤の薬物動態
  薬力学と民族性
  副作用と民族性
  民族性と処方実践
  文化と精神薬理学
  おわりに
  参考文献 464


第23章 移住と身体疾患[グルヴィンダー・カルラ/プリヤダルシニ・ナタラジャン/ディネッシュ・ブグラ] 469
  編者による本章の紹介
  はじめに
  移住者の健康
  入院と移住者
  感染症と移住者
  生活習慣病と移住者
  医学的に説明が付かない症状と移住者
  がんと移住者
  重要な問題
  おわりに
  参考文献 484


  第5部 世界の事例

第24章 中国――主なき地?――における移住者のメンタルヘルス[呉文建] 490
  編者による本章の紹介
  はじめに
  中国の特別行政区である香港:「一国二制度
    避難港としての香港:1970年代~1980年代の香港へのベトナム難民の流入
    1980年代~1990年代の香港における好景気:主要な労働力としての外国人家事労働者の採用
    1997年以降:出入国管理の緩和
  中国大陸
    農村部から都市地域への移住労働者:移住者にとって呪いkあ、祝福か?
    家族移住者の子どもの移住のストレスの連鎖反応
    中央政府の指示による移住:退去させられた人々はどこに再定住するべきか?
  おわりに:次は何が起こるのか?
  謝辞・参考文献 502


第25章 カナダの移住者と難民のメンタルヘルス:教訓と今後の見通し[ローラ・シミッチ/モートン・バイザー] 505
  編者による本章の紹介
  はじめに
  カナダにおける移住、人口動態および社会動向
  カナダ移住者と難民のメンタルヘルスに関するタスクフォース
  カナダにおける20年間にわたる移住者のメンタルヘルス研究
    精神疾患の発症率と時間の経過に伴う変化
    サービスの利用
    リスク、レジリエンス(回復力)とメンタルヘルス
  カナダの移住者のメンタルヘルスにおける新たな問題
  教訓と展望のまとめ
  参考文献 522


第26章 結論[ディネッシュ・ブグラ/スシャム・グプタ] 526


監訳者あとがき(平成29年3月 翻訳者を代表して 野田文隆) [531-533]
索引 [535-554]
編者・執筆者 [555-558]
監訳者・訳者・翻訳協力 [559-560]




【関連記事】

・文化精神医学に関連する古い本。
『治療文化論――精神医学的再構築の試み 〈同時代ライブラリー〉』(中井久夫 岩波書店 1990//1983) - contents memorandum はてな



【抜き書き】

「監訳者あとがき」から、基本的な情報を。

本書の要点は、世界精神医学会雑誌 World Psychiatry に 「移住者のメ ンタルヘルスとそのケアに関するガイダンス」[Bhugra D., Gupta S., Bhui K. et al. (2011). WPA guidance on mental health and mental health care in migrants. World Psychiatry, 10 (1), 2-10.]という論文形式でまとめられている。 インターネットでも無料で閲覧できるようになっている。

各章の執筆者は欧米、アジア諸国での信頼性の高い専門家が結集しており、延べ1330にのぼる文献が網羅されている。中でも研究デザインやマネジメ ント手法、精神病発病要因の疫学調査、注意すべき薬物療法の生物学的知見、多文化対応能力を重視した外来診察方法の項などは、刮目に値する力作揃いである。本書は移住者・難民のメンタルヘルスに関する著書の中において、ランドマーク的な専門書としての評価を得ている。