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『秘書学概論』(全国大学・短期大学秘書教育協会[編] 紀伊国屋書店 1988//1977)

編者:全国大学・短期大学秘書教育協会
 →現在は 一般財団法人 全国大学実務教育協会

 [編集委員
浅川 修二 (北海道文教短期大学 ※2011年に廃止) ※編集委員
宇都宮 垂穂 (園田学園女子短期大学)
奥 喜久男 (豊田短期大学 ※1999年12月廃止)
佐藤 啓子(常磐大学短期大学部 ※現・常磐短期大学)
白川 智洋 (静修短期大学 ※現・札幌国際大学短期大学部
田中 友幸 (福岡女子短期大学)
森脇 道子 (産能短期大学 ※現・産業能率大学)
 [編集協力]
和野内 崇弘 (静修短期大学)
 [執筆者+担当箇所]
和野内 崇弘 (編集協力) 第1章
奥 喜久男 (豊田短期大学) 第2章
田中 篤子 (松蔭女子学院短期大学 ※2011年に廃止) 第3章
佐藤 啓子 (編集委員) 第4章
阿久津昭夫 (静修短期大学) 第5章
堀江 光 (城西大学女子短期大学部城西短期大学と改称) 第6章
浅川 修二 (編集委員) 第7章
田中 友幸 (編集委員)  1 経営
板垣 綬 (関東学院女子短期大学 ※2004年9月廃止) 2 人事・労務
森貞 俊二 (松山東雲短期大学) 3 会計
北原 康司 (佐賀女子短期大学) 4 法律
NDC:336.5 事務管理
備考:高邁な理念の書。


※書影。



【目次】
序文 秘書教育の基本理念(短期大学秘書教育協会 会長 坂田正二) [I-II]
目次 [III-X]


第1章 序論――秘書学を学ぶにあたって
1 秘書理論学習の目的とその必要性 003
 1) 秘書学のすすめ
  (1) 秘書学の特質
  (2) 秘書学の学習領域とその内容
 2) 秘書理論を学ぶことの意義と重要性
  (1) 秘書理論をなぜ学ぶのか
  (2) 秘書理論と秘書実務の関係


2 秘書教育の歩みとこれからの展望 012
 1) 秘書教育の歩み 012
  (1) 概観
  (2) 短期大学における秘書教育
  (3) 企業における秘書養成
  (4) 秘書の検定試
  (5) 秘書の研修
  (6) 秘書研究の歩み
 2) これからの秘書教育の展望と課題 022


第2章 秘書の職能論 秘書業務のアウトライン
1 秘書の役割 027
 1) 秘書の定義
 2) 秘書の役割
 3) 秘書と上司の職能の関係
 4) 付随的補佐と主体的補佐
 5) 間接的補佐と直接的補佐
 6) 秘書役など


2 秘書の業務 031
 1) 秘書の業務
 2) 対人処理業務
  (1) 接遇
  (2) 電話応対
  (3) 連絡・調整
 3) 情報管理業務
  (1) 文書管理
  (2) 情報の収集・処理
 4) 総務業
  (1) オフィス管理
  (2) スケジューリング
  (3) 会議・会合の実務
  (4) 上司の出張業務
  (5) 慶弔と贈答業務
  (6) 会計業務
  (7) 身辺の世話
 5) 非定型業務
 6) 秘書業務処理の基本
  (1) 自らの上司を知ること
  (2) 優先順位の判断
  (3) 計画性
  (4) 原価意識
  (5) 指示と報告
  (6) 人間関係の重要性
  (7) 関連知識の充実
  (8) 秘密保持


第3章 秘書の形態論 秘書のタイプいろいろ 
1 企業における秘書 057
 1) 組織における秘書の位置づけ
  (1) 経営組織における秘書
  (2) 経営組織における秘書の特質
  (3) 組織図にあらわれない秘書組織
 2) 秘書比較論
  (1) さまざまな秘書像
  (2) 日本の女性秘書の一日
  (3) アメリカの女性秘書の一日
  (4) 日米の秘書の比較
  (5) 歴史的推移
 3) 日本型秘書の特質
  (1) 職務内容のあいまいさ
  (2) 日本的経営との関係
  (3) 日本人の意識構造


2 秘書の類型 071
 1) 対応形態による類型
  (1) 個人付秘書
  (2) グループ秘書
  (3) 個人付秘書とグループ秘書の比較
  (4) 折衷型秘書
  (5) 兼務秘書
 2) 業務分担による類型
  (1) 専門職秘書と庶務代行秘書
  (2) 欧米の秘書のランク
  (3) 専門分化による類型


第4章 秘書の資質論 秘書のパーソナリティとキャリア
1 秘書のパーソナリティ 089
 1) 日本の社会とパーソナリティ
 2) 秘書とパーソナリティ
  (1) 社会的に働くとは
  (2) パーソナリティとは
 3) パーソナリティ形成の背景
  (1) 教育による影響
  (2) 自然的環境による影響
  (3) 社会的環境による影響
 4) 秘書として求められるパーソナリティ
  (1) 機密を守ることのできる慎重さを持つこと
  (2) 正確で,信頼される仕事ができること
  (3) 勤勉に努力をすること
  (4) 先見性を持って、つぎつぎと仕事を予見すること
  (5) 臨機応変に柔軟な態度でいろいろな場面に対応できること
  (6) 冷静・沈着しかも“SENSITIVE”であること
  (7) 機転がきき、記憶力にすぐれていること
  (8) 忠実で謙虚であること
 5) パーソナリティ成熟の基準


2 秘書に求められる能力 101
 1) コミュニケーション能力
 2) 情報收集理能力
 3) 人間関係処理能力
 4) 判断能力
 5) 創造能力と想像能力
  (1) 創造能力,想像能力を身につけるには
  (2) 秘書の業務に生かせる創造能力


3 秘書に必要な知識・技能 107
 1) 秘書に必要な知識
 2) 秘書に必要な技能
  (1) 読み、書き, ソロバンなど
  (2) 外国語
  (3) コンピュータなどのOA機器類の操作
  (4) その他


4 秘書と経験 109
 1) 初級的な秘書(Junior secretary)
 2) 中級的な秘書(Senior secretary)
 3) 上級的な秘書(Executive secretary)


5 秘書と健康 111
 1) 健康の維持増進
 2) 精神的健康と肉体的健康
 3) 真に健康であるために


6 パーソナリティ・能力・技能の開発 113
 1) 自己分析からの出発
  (1) C部分――幼児的な部分
  (2) A部分――大人的な部分
  (3) P部分――親的な部分
 2) 自己改革
  (1) 自己を知るためのチェックポイント
  (2) 性格適性の把握
 3) パーソナリティの再構築
 4) 能力・技術の開発
  (1) 能力・技術修得の必要性
  (2) 能力・技術を高める方法


第5章 秘書の情報論 秘書のコミュニケーション
1 秘書と情報 127
 1) 秘書の情報業務
  (1) 秘書の情報業務の内容
  (2) 秘書の情報活動
  (3) 情報業務の基礎能力
 2) 情報とメディア
  (1) 情報の概念
  (2) メディアとコミュニケーション
  (3) ニューメディア
 3) 情報の構造
  (1) 情報の構成
  (3) メディアの特徴
  (2) 情報の論理的構造


2 OAと秘書 142
 1) OA の意義と目的
  (1) OA の概念
  (2) 企業における情報の流れ
 2) OA の技術的背景
  (1) コンピュータの概要
  (2) プログラムシステム
  (3) ワードプロセッサ
  (4) ネットワーク
 3) OA の発展と秘書の役割


第6章 秘書の人間関係論 秘書は組織の潤滑油
1 職場の人間関係 159
 1) 人間をどう見るか
  (1) 社会性――人間は群(ムレ)をなして生きる
  (2) 感情――人間は感情の動物である
  (3) 欲求――人間は自己実現を求める
 2) 仕事と人間
  (1) 組織体と職場
  (2) 職場集団の性格
  (3) インフォーマル・グループ
 3) 人間関係管理から目標による管理まで
 4) 職場の中でどう生きるか


2 秘書とコミュニケーション 170
 1) タテとヨコの意思疎通
  (1) 上司と秘書
  (2) 周囲の人びとと秘書
 2) 意思疎通の流れと手段
 3) 意思疎通を阻むもの
 4) 理解・同情・共感


第7章 これからの社会と秘書の展望 あすの秘書像を求めて
1 ビジネス社会環境の変化と経営 181
 1) 産業構造の変化
  (1) 技術革新と日本の産業
  (2) マイクロ・エレクトロニクス
  (3) これからの技術革新の方向
 2) 情報社会
  (1) 情報社会の意義
  (2) 情報化のもたらす社会への影響
 3) 国際化の進展
  (1) 国際化とは何か
  (2) 国際化のための課題
 4) 高齢化社会の到来
 5) 経済社会の成熟化
  (1) 日本人の勤労観の変化
  (2) 成熟化と活力の維持
 6) 女子労働の発展
  (1) 就業状況
  (2) 今後の女子労働


2 秘書の課題と展望 199
 1) これからの秘書と課題
  (1) これからの経営についての理解
  (2) 情報管理能力の高度化
  (3) 国際化への対応能力
  (4) 人間理解の重要性
 2) 求められる秘書像
  (1) 専門職とは何か
  (2) 専門職への道
  (3) 専門分化について


秘書に必要な経営・法律知識
1 経営 215
 1) 企業と経営
 2) 企業の諸形態
  (1) 企業形態
  (2) 株式会社
  (3) 企業集中
 3) 経営管理と経営組織
  (1) 経営学管理
  (2) 経営組織
 4) 日本的経営


2 人事・労務 230
 1) 人事・労務管理の意味
 2) 就業規則
 3) 採用から退職まで
  (1) 採用
  (2) 配置
  (3) 人事考課
  (4) 昇格(昇進)
  (5) 退職
 4) 教育訓練上能力開発
 5) 労使関係
 6) 男女雇用機会均等法
 7) 福利厚生


3 会計 244
 1) 企業会計
 2) 会計帳簿と財務諸表
  (1) 主要簿
  (2) 補助簿と総勘定元帳
  (3) 財務諸表
 3) 資金管
  (1) 資金の運用
  (2) 資金の調達
  (3) 資金調達コスト
  (4) 資金計画
4) 経営分析
  (1) 財務諸表による分析の限界
  (2) 財政状態――貸借対照表
  (3) 経営成績——損益計算書
  (4) 内部分析と外部分析
  (5) 収益性分析と流動性分析


4 法律 261
 1) 会社の設立
  (1)設立手続き
  (2) 発起人
  (3) 定款
  (4) 設立登記
  (5) その他の届出先
 2) 会社の運営
  (1) 株と株式
  (2) 株主総会の決議
  (3) 取締役の資格と責任
  (4) 取締役会の橋と決議
  (5) 監役の役割
  (6) 関係法律


参考文献 [281-283]
索引 [284-304]
編集後記(編集委員長 浅川修二) [305-306]
編集委員・「秘書学該論」執筆者 [307]





【抜き書き】
・編集後記にある旧版についての記述。これによると本書は三訂版にあたる。

 前回までのテキスト

 全国短期大学秘書教育協会は,坂田会長が序文で書かれているように,“秘書教育の発展をめざして”今までに2回テキストを発行してきた。
第1版『秘書概説一理論と実務―』  1977年 (福永弘之 編集委員長)
第2版『新訂秘書概説―理論と実務―』1981年 (同上)

 第1版の『秘書概説』は,短期大学における秘書教育用としては,最初の体系的テキストであり,その意義は大きかったが,内容・形式的には,研究論文色が強いとの意見が多かった。しかし,その後の秘書教育・研究の著書や論文に大きな影響を与えたのである。
 第2版の『新訂秘書概説』は,『秘書概説』における内容の不足を補い,表現をわかりやすく,かつ統一することによって一段と充実されて広く使用された。

[p.305]




【メモランダム】
・(本書とどの程度関係あるのか自信はもてないが)日本秘書学会(現・ビジネス実務学会)の学会報『秘書学会報』のバックナンバー。
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