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『地方消滅――東京一極集中が招く人口急減』(増田寛也[編著] 中公新書 2014)

【執筆者一覧】
編:増田 寛也[ますだ・ひろや] (1951-) 元・官僚、政治家。

◆ 日本創成会議 人口減少問題検討分科会 ◆
岡本 保[おかもと・たもつ] 野村資本市場研究所 顧問
加藤 久和[かとう・ひさかず] 明治大学 教授
齊藤 英和[さいとう・ひでかず] 国立成育医療研究センター副周産期・母性診療センター長
白波瀬 佐和子[しらはせ・さわこ] 東京大学大学院 教授
高橋 泰[たかはし・たい] 国際医療福祉大学大学院 教授
橘・フクシマ・咲江[たちばな・ふくしま・さきえ] G&S Global Advisors Inc. 社長
丹呉 泰健[たんご・やすたけ] 前内閣官房参与
樋口 美雄[ひぐち・よしお] 慶應義塾大学 教授
平田 竹男[ひらた・たけお] 内閣官房参与
森地 茂[もりち・しげる] 政策研究大学院大学 特別教授
増田 寛也  座長


◆対談・鼎談への参加者◆
藻谷 浩介[もたに・こうすけ] エコノミスト日本総研 研究員。
小泉 進次郎[こいずみ・しんじろう] 衆議院議員
須田 善明[すだ・よしあき] 宮城県女川町 町長
樋口 美雄[ひぐち・よしお] 慶應義塾大学商学部 教授


◆各章の執筆担当(章末に記載された情報)◆
序章 人口急減社会への警鐘  増田 寛也
第1章 極点社会の到来  人口減少問題検討分科会
第2章 求められる国家戦略  人口減少問題検討分科会
第3章 東京一極集中に歯止めをかける  人口減少問題検討分科会
第4章 国民の「希望」をかなえる  人口減少問題検討分科会
第5章 未来日本の縮図・北海道の地域戦略  五十嵐智嘉子(北海道総合研究調査会 理事長)
第6章 地域が活きる6モデル  澤田潤一,高山圭介(日本生産性本部公共政策部 )


地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)

地方消滅 - 東京一極集中が招く人口急減 (中公新書)


【目次】
目次 [i-vi]
地図 [vii]


序章 人口急減社会への警鐘 001
七割に減る人口
もはや目を逸らせない
九つの誤解
   第一の誤解:本格的な人口減少は、五〇年、一〇〇年先の遠い将来の話ではないか?
   第二の誤解:人口減少は、日本の人口過密状態を解消するので、むしろ望ましいのではないか?
   第三の誤解:人口減少は地方の問題であり、東京は大丈夫ではないか?
   第四の誤解:日本全体の人口が少なくなるのだから、東京に人口を集中し、生産性を向上させたほうがよいのではないか?
   第五の誤解:近年、日本の出生率は改善しているので、このままいけば自然と人口減少は止まるのではないか?
   第六の誤解:少子化対策はもはや手遅れであり、手の打ちようがないのではないか?
   第七の誤解:出生率は、政策では左右されないのではないか?
   第八の誤解:「子育て支援」が十分な地域でも、出生率は向上していないのではないか?
   第九の誤解:海外からの移民を受け入れれば、人口問題は解決できるのではないか?


第1章 極点社会の到来──消滅可能性都市896の衝撃 011
少子化に歯止めはかかっていない
出生率回復は早いほどよい
三段階の人口減少プロセス
地域格差を生んだ「人口移動」
大都市への若者流入が人口減少に拍車をかけた
地方の「消滅可能性」とは
人口移動は収束しない
八九六の消滅可能性都市、そのうち五二三はさらに深刻
「極点社会」の到来
人口のブラックホール現象


第2章 求められる国家戦略 037
「マクロ政策」や「地方分権論」を越えて
かつての「国家戦略」の失敗
積極的政策と調整的政策
総合戦略本部と地域戦略協議会の設置
長期ビジョンと総合戦略の策定


第3章 東京一極集中に歯止めをかける 017
「防衛・反転線」の構築
周囲の都市、過疎地域への影響
地方中核都市の役割
コンパクトシティ
若者を呼び込む街にするために
中高年の地方移住の支援
地域経済を支える基盤づくり
「スキル人材」の再配置
地域金融の再構築
農林水産業の再生
五輪を機に東京圏は「国際都市」へ


第4章 国民の「希望」をかなえる──少子化対策 069
「希望出生率」は一・八
人口の超長期推計
若者・結婚子育て年収五〇〇万円モデル
結婚・妊娠・出産の支援
子育ての支援
企業における「働き方」の改革
長時間労働の是正が急務
企業への評価
ワークライフマネジメントの実現を
女性の活躍推進
女性登用の推進
「高齢者」の定義の見直しを
新たな費用は高齢者政策の見直しから
海外の「高度人材」の受け入れ


第5章 未来日本の縮図・北海道の地域戦略 095
人口減少社会日本の縮図
人口を「全体的」に分析する
人口を「重層的」に分析する
市区町村の分析
地域圏の分析──ダム機能の実態
釧路圏──主力産業の衰退が人口減少に直結
旭川圏──若者の流出と高齢者の流入
北見圏──人口流出の加速と周辺人口の枯渇
帯広圏──農業を基盤とする安定的な構造
札幌大都市圏の分析
第一の基本目標──「地域人口ビジョン」の策定
第二の基本目標──「新たな地域集積構造」の構築
ニセコ町中標津町音更町に見る「地域の力」
総人口を維持するために


第6章 地域が活きる6モデル 125
若年女性人口増加率ベスト20
産業誘致型
ベッドタウン
園都市型
コンパクトシティ
公共財主導型
カギを握る産業開発型
秋田県大潟村(農業)
福井県鯖江市(中小製造業)
北海道ニセコ町(観光)
岡山県真庭市林業


対話篇1 やがて東京も収縮し、日本は破綻する[藻谷浩介×増田寛也] 141
JR東日本トヨタだけが知っている
出生率が上がっても子どもの数は増えない
高齢者がいなくなり行き詰まる地方
東京は「人口のブラックホール
「撤退戦」を本気でやるしかない
地方に「去る」若者に見るかすかな希望


対話篇2 人口急減社会への処方箋を探る [小泉進次郎×須田善明×増田寛也] 157
確度の高い人口予測
人口減が前提の復興になる
縮小に向けた住民合意をどう取りつけるか
「現代版参勤交代」で国と地方を俯瞰する
「希望出生率」を評価基準に
東京への流出を止める
人口「急減」を避けるために


対話篇3 競争力の高い地方はどこが違うのか [樋口美雄×増田寛也] 179
有効な対策を立てられるのか
就業率と出生率の関係
地域の特性と格差
グローバル経済とローカル経済
地域特性を活かした六つのモデル


おわりに──日本の選択、私たちの選択(二〇一四年七月 増田寛也) [200-204]
参考文献 [205-206]
メンバー紹介 [207]
全国市区町村別の将来推計人口 [208-243]





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『地方消滅の罠』(山下祐介 ちくま新書 2014)
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