原題:Gut Reactions: A Perceptual Theory of Emotion (Oxford University Press)
著者:Jesse J. Prinz
訳者:源河 亨[げんか・とおる](1985-)
装幀:大橋 貴良[おおはし・たから] デザイン。
件名:情動
件名:認知科学
NDLC:SB112
NDC:141.6 心理学 >> 普通心理学.心理各論 >> 情動:情緒,感情,情操
備考:巻頭に置かれたColophonにおけるフォントサイズが、類を見ないほど大きい。
【目次】
はじめに――はらわたが煮えくりかえる [i-iv]
目次 [v-vii]
凡例 [viii]
第1章 導入――情念の切り分け 001
さまざまな情動理論 002
部分から理論へ
複合理論
多次元評価説
部分から多数へ 023
多数の問題
以降の予告
原注/訳注 030
第2章 考えられていない感じ 033
情動と認知 033
二つの恐怖の物語
哲学と心理学の認知説
認知説を裏付ける根拠の検討
ザイアンス/ラザルス論争 053
認知説を否定する根拠
根拠の検討
認知とは何か? 066
いくつかの定義
有機体の制御
論争の解消 080
情動は認知的か?
ラザルスの復活
原注/訳注 084
第3章 身体性の評価 087
表象としての情動 087
心理意味論
情動は身体変化を表象しているのか?
情動の誘因
情報から表象へ
身体へ持ち帰る 114
実質的内容と名目的内容
アドレナリン反論
情動の生理学
評価の位置づけ 126
情動の内的原因
身体性の評価
原注/訳注 132
第4章 基本情動と自然種 135
不統一テーゼ 135
情動と自然権
感情プログラムとコミットメント固定装置
基本情動 148
基本情動とは何か
基本情動への疑い
基本的でない情動
統一性への反論 160
基本情動テーゼの反論
情動は自然種か
原注/訳注 174
第5章 情動と自然 177
生物学的還元主義 177
還元主義者の主張
還元主義の根拠
表情から遺伝子発現まで 189
情動は普遍的か
情動の遺伝子?
進化心理学
原注/訳注 223
第6章 情動と教育 227
構成主義と両立論 227
社会構成主義
両立論
構成主義を支持する議論の検討
構成主義の再検討 246
身体の習慣
混合
較正
構成主義と還元主義の調停 260
基礎訓練
統合両立論
訳注 275
第7章 感情価 277
グッド・タイムズ・バッド・タイムズ 277
感情価の導入
複雑な気持ち
感情価とは何か 288
感情価の理論
感情価と内的強化子
スリル好きと禁欲主義
感情価に独特の感じはあるか
結論 感情価をもつ身体性の評価としての情動 306
原注/訳注 307
第8章 感情的状態の分類 309
情動クラス内のさらなる区別 309
態度的情動
気分[mood]
その他の感情的なもの 324
心情[sentiments]
感情価をもつ身体状態
動機づけ[motivation]
欲求についての結語
原注 339
第9章 情動の意識 341
隠れた感じ 341
情動的意識の神経機能基盤 354
情動の意識と身体の意識
知覚的意識の一般理論
情動処理の階層
意識は何のためにあるのか
原注/訳注 377
第10章 怒ることは赤さを見るようなことなのか 379
知覚としての情動 379
見かけ上の違い 386
観察不可能性
持続時間
行為
間接性
モジュール性
保証
原注 412
おわりに――分割方法 [413-419]
訳者解説 [421-435]
著者について
本書について
身体性評価説
意識のAIR説
あとがき
参考文献 [x-xxix]
索引 [v-ix]
関連記事 [i-iv]
【図表一覧】
図1.1 身体感じ説 004
図1.2 ダマシオの身体説 006
図1.3 シャクターとシンガーの認知的ラベルづけ説 016
図1.4 認知的原因説の基本構造 018
図1.5 多次元評価説の構造 019
表1.1 情動エピソードに含まれるさまざまな要素と情動を同一視する理論 012
表1.2 ラザルスの中心的関係テーマ(Lazarus 1991) 021
図2.1 皮質下の恐怖経路をかなり図式化したもの 055
図3.1 情動の形式的対象と個別的対象 106
図3.2 実質的内容と名目的内容 117
図3.3 恐怖を生み出すさまざまな内的原因 131
図4.1 プルチックの基本情動 158
図4.2 被験者の典型的な応え 163
図4.3 身体性の評価として再較正された高次認知的情動 170
図5.1 喜び、怒り、悲しみ、驚き、嫌悪、恐怖の表情 182
図6.1 情動カテゴリーの階層 250
図7.1 ラッセルの情動構造の円環モデルを改編したもの 278
図9.1 意識のAIR仮説 362
図9.2 情動階層に関わる脳構造 370
図10.1 情動の開始経路と反応経路 400