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『ためらいの倫理学――戦争・性・物語』(内田樹 角川文庫 2003//2001)

著者:内田 樹  随筆。
解説:高橋 源一郎  作家。
賛辞:増田 聡  音楽美学。
賛辞:山本 浩二  画家。
装幀:司 修
カバーデザイン:高柳 雅人
カバーフォト:Giorgio Fochesato Getty Images
NDC:304 社会科学 >> 評論集.講演集
NDLC:EB98 
備考:書名に倫理学とあるが、学術的な著作ではなく随筆。
備考:「まえがき」は文庫版に新しく加えられたもの。
   文庫版の旧・カバーデザイン:角川書店装丁室。


「ためらいの倫理学 戦争・性・物語」内田樹 [角川文庫] - KADOKAWA


※文庫版書影
  


【目次】
目次 [003-007]
まえがき [009-014]


なぜ私は戦争について語らないか
  古だぬきは戦争について語らない 016
  アメリカという病 028
  自由主義史観について 034
  自虐史観戦後責任論 045
  応答責任と受験生 056
  愛国心について 067
  戦争論の構造 072
  有事法制について 130


なぜ私は性について語らないか
  アンチ・フェミニズム宣言 140
  「男らしさ」の呪符――上野千鶴子男性学』を読む 147
  正しい日本のおじさんの道――林道義フェミニズムの害毒』を読む 166
  性的自由はありうるか?――飯田裕子「自己決定」を読む 175
  セックス・コンシャスネスの神話――上野千鶴子宮台真司他『売買春解体新書』を読む 186
  「女が語ること」のトラウマ―― ショシャーナ・フェルマン『女が読むとき、女が書くとき』を読む 192
  性差別はどのように廃絶されるのか 210


なぜ私は審問の語法で語らないか
  正義と慈愛 222
  当為と権能の語法――岡真理『記憶/物語』を読む 226
  ラカン派という症候――藤田博史『人間という症候――フロイトラカンの論理と倫理』を読む 237
  「分かりにくく書くこと」の愉悦について――アラン・ソーカル、ジャン・ブリクモン『「知」の欺瞞』を読む 249
  現代思想セントバーナード犬 256


それではいかに物語るのか――ためらいの倫理学
  「矛盾」と書けない大学生 264
  邪悪さについて 272
  物語について 278
  越境・他者・言語 281
  とほほ主義とはなにか? 297
  ためらいの倫理学 303


あとがき──解題とともに(二〇〇三年七月十五日 内田樹) [347-361]
単行本時の付録 [362-365]
  内田さんは思想の整体師である(増田聡
  罠(山本浩二
ずっとずっと待っていた(高橋源一郎) [367-372]





【メモランダム】
・本書(『ためらいの倫理学』)で俎上に挙げられた本・論考の正式名称と著者・訳者。および、出版社または国会図書館へのリンク。


林道義フェミニズムの害毒』草思社 1999年
飯田祐子「自己決定」『現代思想 臨時増刊号 総特集:現代思想のキーワード』pp.124-127 2000年
上野千鶴子宮台真司角田由紀子藤井誠二川畑智子・鬼塚チェイス円『売買春解体新書――近代の性規範からいかに抜け出すか柘植書房新社 1999年→2020年
Shoshana Felman[著] 下河辺美知子[訳]『女が読むとき、女が書くとき――自伝的新フェミニズム批評勁草書房 1998年
岡真理『記憶/物語岩波書店 2000年
藤田博史人間という症候――フロイト/ラカンの論理と倫理青土社 1993年
Alan D. Sokal & Jean Bricmont[著] 田崎晴明・大野克嗣・堀茂樹[訳]『「知」の欺瞞――ポストモダン思想における科学の濫用岩波書店 2000→2012年