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『話し手の意味の心理性と公共性――コミュニケーションの哲学へ』(三木那由他 勁草書房 2019)

著者:三木 那由他[みき・なゆた](1985-) 言語哲学
装丁:宮川 和夫[みやがわ・かずお](1960-) 装丁。
写真:istock (seamartini)
NDC:801.01 言語哲学.言語美学


話し手の意味の心理性と公共性 - 株式会社 勁草書房


【目次】
はしがき [i-v]
目次 [vii-xii]


序章 話し手の意味の心理性と公共性 001
1 私たちはコミュニケーションをする 001
2 話し手の意味の心理性 010
3 話し手の意味の公共性 014
4 心理的であり公共的である話し手の意味 020


  I 意図基盤意味論

第一章 意図基盤意味論という枠組み――グライスの「意味」論文から 025
はじめに――出発点としての「意味」論文 025
1 グライスの哲学的方法論 027
2 「意味」論文における分析 031
  1. さまざな意味の区別
  2. 話し手の意味の分析
3 意図基盤意味論とは何なのか 046
  1. 意図基盤意味論の基本テーゼ
  2. 話し手の意味の分析の方法論
4 意図基盤意味論の利点 053
  1. 直観との合致
  2. 物理主義との親和性
  3. 言語を超えた意味
  4. 推意の理論の基礎
  5. 話し手の意味の心理性への説明
本章のまとめ 060


第二章 意図基盤意味論と意図の無限後退 063
はじめに――躓きの石としての意図の無限後退問題 063
1 意図の無限後退 064
2 「意味」論文以後の意図基盤意味論 078
  1. 話し手の意味の透明性へ向かって
    A. 姑息な意図の禁止説
    B. 相互知識説
    C. 自己言及的意図説
    D. 表現説
  2. 話し手の意味における聞き手
    A. 聞き手が持つべく意図される心理状態
    B. 聞き手の存在 
補論 心的態度そのものとその記述とを峻別する柏端の見解 116
本章のまとめ 123


  II 意味と意図を切り離す

第三章 意図の無限後退はなぜ起きるのか? 127
はじめに――立ち往生する意図基盤意味論 127
1 話し手の意味の分析における前提 130
2 無限後退の原因 135
本章のまとめ 143


第四章 意味と意図の関係 149
はじめに――意図基盤意味論は直観的にもっともらしいのか? 149
1 意図基盤意味論と話し手の意味に関する直観 150
2 意味と意図の乖離 155
  1. 意味なき意図
  2. 意図なき意味
本章のまとめ 176


  III 公共性を基礎に据える

第五章 共同性基盤意味論 183
はじめに――話し手の意味への新たなアプローチに向けて 183
1 テイラーによる意図基盤意味論批判 185
2 集合的信念としての「我らのこと」 195
3 共同性基盤意味論 204
4 共同性基盤意味論と語用論 220
本章のまとめ 225


第六章 話し手の意味の心理性を説明する 227
はじめに――共同性基盤意味論と話し手の意味の心理性 227
1 意図基盤意味論からの説明 228
2 話し手の意味の心理性とはいかなる現象なのか? 231
3 共同性基盤意味論からの説明 236
本章のまとめ 241


結論 共同性に根差したコミュニケーション 247


注 [251-261]
あとがき(二〇一九年九月 驚くほど涼しくなる気配のない京都にて 三木那由他) [263-269]
要約 [xiii-xvi]
文献一覧 [vii-xii]
事項索引 [iii-v]
人名索引 [i-ii]





【メモランダム】

三木那由他(2022)「言い抜け可能性と取り消し可能性」『大阪大学大学院文学研究科紀要』62.
大阪大学リポジトリ