著者:三木 那由他[みき・なゆた](1985-) 言語哲学。
装丁:宮川 和夫[みやがわ・かずお](1960-) 装丁。
写真:istock (seamartini)
NDC:801.01 言語哲学.言語美学
【目次】
はしがき [i-v]
目次 [vii-xii]
序章 話し手の意味の心理性と公共性 001
1 私たちはコミュニケーションをする 001
2 話し手の意味の心理性 010
3 話し手の意味の公共性 014
4 心理的であり公共的である話し手の意味 020
I 意図基盤意味論
第一章 意図基盤意味論という枠組み――グライスの「意味」論文から 025
はじめに――出発点としての「意味」論文 025
1 グライスの哲学的方法論 027
2 「意味」論文における分析 031
1. さまざな意味の区別
2. 話し手の意味の分析
3 意図基盤意味論とは何なのか 046
1. 意図基盤意味論の基本テーゼ
2. 話し手の意味の分析の方法論
4 意図基盤意味論の利点 053
1. 直観との合致
2. 物理主義との親和性
3. 言語を超えた意味
4. 推意の理論の基礎
5. 話し手の意味の心理性への説明
本章のまとめ 060
第二章 意図基盤意味論と意図の無限後退 063
はじめに――躓きの石としての意図の無限後退問題 063
1 意図の無限後退 064
2 「意味」論文以後の意図基盤意味論 078
1. 話し手の意味の透明性へ向かって
A. 姑息な意図の禁止説
B. 相互知識説
C. 自己言及的意図説
D. 表現説
2. 話し手の意味における聞き手
A. 聞き手が持つべく意図される心理状態
B. 聞き手の存在
補論 心的態度そのものとその記述とを峻別する柏端の見解 116
本章のまとめ 123
II 意味と意図を切り離す
第三章 意図の無限後退はなぜ起きるのか? 127
はじめに――立ち往生する意図基盤意味論 127
1 話し手の意味の分析における前提 130
2 無限後退の原因 135
本章のまとめ 143
第四章 意味と意図の関係 149
はじめに――意図基盤意味論は直観的にもっともらしいのか? 149
1 意図基盤意味論と話し手の意味に関する直観 150
2 意味と意図の乖離 155
1. 意味なき意図
2. 意図なき意味
本章のまとめ 176
III 公共性を基礎に据える
第五章 共同性基盤意味論 183
はじめに――話し手の意味への新たなアプローチに向けて 183
1 テイラーによる意図基盤意味論批判 185
2 集合的信念としての「我らのこと」 195
3 共同性基盤意味論 204
4 共同性基盤意味論と語用論 220
本章のまとめ 225
第六章 話し手の意味の心理性を説明する 227
はじめに――共同性基盤意味論と話し手の意味の心理性 227
1 意図基盤意味論からの説明 228
2 話し手の意味の心理性とはいかなる現象なのか? 231
3 共同性基盤意味論からの説明 236
本章のまとめ 241
結論 共同性に根差したコミュニケーション 247
注 [251-261]
あとがき(二〇一九年九月 驚くほど涼しくなる気配のない京都にて 三木那由他) [263-269]
要約 [xiii-xvi]
文献一覧 [vii-xii]
事項索引 [iii-v]
人名索引 [i-ii]
【メモランダム】