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『進化論の挑戦』(佐倉統 角川ソフィア文庫 2003//1997)

著者:佐倉 統[さくら・おさむ](1960-)
カバー絵:SPLPPS
デザイン:角川書店装丁室
NDC:467.5 進化論:自然淘汰,人為淘汰


「進化論の挑戦」 佐倉 統[角川ソフィア文庫] - KADOKAWA


【目次】
目次 [003-006]


汝自身を知るために――まえがき 007


第一章 進化と進化論の歴史 013
1 自らのルーツを求めて――進化論 014
  過去を知る
  進化=生命の歴史
  進化の証拠
  進化と進歩

2 進化論の歴史 021
  神がつくりたもうた生物種は精緻にして不変なり
  進化を認めた人、認めなかった人
  地質学革命――ライエルの業績
  ダーウィン、進化論を発表
  自然選択理論、風前のともしび
  集団遺伝学の確立と総合説

3 社会のなかの進化論 031
  進化論への社会的影響
  遺伝と自由意志
補注 

[コラム]リチャード・ドーキンス 


第二章 国家と社会の名のもとに――優生学と社会ダーウィニズム 039
1 偽善のヴェールをかぶった弱肉強食の時代 040
  シャーロック・ホームズの思い出
  『パンチ』に見るヴィクトリア朝イングランド
  高邁な理念のかげに

2 一九世紀後半の優生学思想 044
  優生学の名のもとに
  スペンサーの社会進化論
  ゴールトンの優生学
  一元論と資本主義
  明治は遠くになりにけり

3 二〇世紀前半の優生学 052
  優生学の時代?
  国家のために……?

4 優生学――過去・現在・未来 056
  なぜ優生思想が?
  わが内なる優生思想
  過去の遺産と将来の展望
  
  
補注 062
[コラム]アドルフ・ヒトラー 064


第三章 社会行動の影に遺伝子あり 067
1 登場 068
  ダーウィンの悩み
  コースターの裏の計算
  誕生、社会生物学
  社会生物学用語の基礎知識―― 1
  社会生物学用語の基礎知識―― 2

2 論争 076
  ナチス再来?
  領域侵犯
  性差別の固定化
  そは遺伝子にあらず……

3 受容と現状 085
  論争集結
  非英語圏の動向――日本の場合
  開国
  非英語圏の動向――ヨーロッパ諸国の場合
  社会ダーウィニズムとどこが違うか?

補注 093
[コラム]エドワード・ウィルソン 094


第四章 人はなぜ道徳的に振る舞うのか、また、なぜそうでなければならないのか? 097
1 進化倫理学の背景 098
  ぼくの道徳教育経験
  進化の産物としての倫理

2 進化倫理学の現状 103
  進化倫理学の三類型
  現代の弱い進化倫理学
  自然主義の誤謬
  強い進化倫理学
  専門家主義は有効か?

3 自然主義・再考 111
  価値と事実、最高
  倫理と一〇〇メートル競争
  反進化倫理学
  未来へ
  
補注 118
[コラム]マイケル・ルース 119


第五章 ダーウィンフェミニズム 121
1 フェミニズムと進化論――宿命の対決? 122
  『ディスクロージャー』の背後に
  社会と性差別
  フェミニズム理論
  相性最悪?
  そもそも性差って何?
  遺伝的決定論
  楽譜と演奏
  進化論とフェミニズムの友好=有効関係
  ブリッコ女と自己欺瞞
  フェミニズムは男のためでもある

2 家族、育児、共同体 138
  育児は面倒くさい!
  育児のための共同体
  育児と母親
  父親

[コラム]サラ・ブラッファー・フルディ 145


第六章 ケーニヒスベルクの三〇〇年――進化論と認識論 147
1 カントの遺産 148
  バルト海不凍港
  カント、ケーニヒスベルクに君臨す
  一七〇年後、ローレンツケーニヒスベルクに赴く
  鏡の背面――ローレンツのカント論

2 ローレンツ以外の進化論的認識論 155
  「あのときのカーリだよ」
  知識は生命、生命は知識
  科学理論の消長

3 神は心のウイルスか? 160
  ミームという名のミーム
  ミームの効果
  選択の普遍性
  心にもウイルスが?
  もうひとつの生命

補注 170
[コラム]コンラート・ローレンツ 171


第七章 人の心の歴史 173
1 フロイト再訪 174
  アミガサタケと『地球の長い午後』
  脳の進化
  サブリミナル・マインド
  無意識はどこから来るのか?
  相互利他行動

2 人は社会的な動物である 187
  マンハッタンの利他行動
  人間の利他性をはぐくんだ環境
  社会的動物
  人間――教えるサル
  進化論的教育論――教育の混迷とその原因
  一億、総坊さん状態
  解決のために

3 さまざまな進化心理学 199
  生まれつきの反逆者?
  殺人
  好みのタイプは?
  現代の優生学の状況
  進化心理学の受け取られ方
  再度、社会の中の進化学

補注 211
[コラム]人間行動進化学会 212


第八章 さらばガイア、こんにちはバイオフィリア 215
1 人はなぜ自然を保護しなければならないのか? 216
  黒い森のふもとから
  なぜ環境も守らなければならないのか?
  人間――自然を愛するもの
  公園は万国共通か
  遺伝子決定論としての自然愛護

2 バイオフィリア――支持する証拠 226
  あなたもぼくも、ヘビが嫌い
  自然を愛す、されど……。
  バイオフィリアのこれから
  
3 都市の生活と進化論 232
  都市の人間の行動学
  ウサギ小屋の行動学
  都市の二面性
  企業共同体
  新たなる共同体の構築

補注 240


あとがき(一九九七年七月 横浜にて) [242-244]
文庫版あとがき(二〇〇二年十二月 佐倉 統) [245-246]
参考文献 [247-253] ([1-7])
図版協力 [254]




【関連記事】
・進化生物学。

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・進化論と社会、優生学
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・進化倫理学
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進化心理学、その他。

『モラルの起源――実験社会科学からの問い』(亀田達也 岩波新書 2017)
https://contents-memo.hatenablog.com/entry/20190929/1569682800


『人間の解剖はサルの解剖のための鍵である』(吉川浩満 河出書房新社 2018)


『ヒトの本性――なぜ殺し、なぜ助け合うのか』(川合伸幸 講談社現代新書 2015)



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・自然人類学(分子人類学、遺伝人類学など)。
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社会生物学論争。
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・別の著作
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